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八ヶ岳南麓における地球温暖化現象 2009 P2 |
皆様に、八ヶ岳における地球温暖化現象をお伝えしはじめて、5年目に入りました。2009年は、八ヶ岳南麓に大きな気象変動がありました。
私たちが当初、心配した雨期の現象が明確に現れはじめています。
私の五カ所の太陽光発電所のデータから、4月から7月までの、各月の発電量が、ほぼ同量を示しています。この傾向は2000年頃から見えてはいましたが、鮮明になってきたのは、ここ2年です。日本列島の付近に、雨期ともとれる、気象条件が完成されつつあり、その証拠に4月から8月までで、夜空に星空がほとんど無くなっているのです。
本年、2009年は、4月から7月までの天候で、秋雨前線と同じ様な気温変化がみられ、梅雨明け宣言があったのにも関わらず、日中は気温が30度前後になり、夜間は10度台まで下がる、そんな秋雨前線と同じ様な気温変化が生じていました。
今回の気象変動は、単年度で終わってほしいのですが、あまり参考にはならないかも知れませんが、毎年、観察している桜の木に異変が生じているのを紹介しておりますが、桜だけでなく、桃の花にも異変が発生しているように思えるのです。(これも、毎年紹介していますね)とりあえず、写真で見比べてください。まずは、桜から
2006.4 2007.4 2008.4 2009.4 (新田の大糸桜 写真)
桜の花の色が、白く淡くなっているように思えるのです。
撮影した時間と、天候が違うからだと、おっしゃる方もおられますが、違うように思えるのですが、確かに衰退している様子は明白です。
次に、新府の桃畑での桃の花の色の変化と、八ヶ岳の見え方です。
2006 2007 2008 2009 (八ヶ岳と桃の花 写真)
2006年は、八ヶ岳も桃の花も鮮やかに見えるのですが、2006年以降は、八ヶ岳がかすんで見え、桃の花も色鮮やかさが薄れ、ピンクの色が落ち着いて見えます。桃の花は、道路を挟んで種類が違うのかも知れませんが、それにしても色が薄くなっているように思えます。
つづいて、桃の花と富士山です。
2006 2007 2009 (桃の花と富士山 写真)
やはり富士山が見えにくくなっているのと、桃の花の色が薄く感じます。
(2008年は、単純に撮り忘れの大歩危をしています)
桃の木の生長にあわせて、花の色合いが変わったと言う例もあるそうですが、全体が等しく変わっているのと、個々の木の成長という面でみると、この変化もありかも知れませんが、いま一つ納得できない現象である様な気がいたします。
成長という点では、私の畑に植えてあるプルーンの花が今年は満開でした。
(写真 2922 )実のつきは、花の数によりコントロールされ、花粉が付く事で果実が実る事になりますが、今年は、八ヶ岳南麓では春先のミツバチの減少現象があり、実がつくかどうかが、微妙でしたが、現在、たわわに実がついていますが、はたして、成熟するかどうかは疑問ですが、成熟した果実を味わってみたいと思っています。思わぬ収穫といえば、ブルーベリーが今年は豊作でした。
ジャムをたくさん作ることが出来、皆さんに提供する事ができました。
そんな中で、今年は珍しい現象を目撃する事ができ、ホームページの冒頭でも紹介している『水平環(水平アーク)』です。
2985 2986 2988 当初は、なんで虹が横に広がっているのと思いましたが、全体をと言う事で、場所を移動して全体撮影に挑みましたが、広域に広がっており全体の写真は思ったほど捉える事はできませんでした。このような現象がなぜ起きたのかを考えますと、大気層の二重構造が原因と思われますが、水平環は多くの場所で目撃されている事実があるので、珍しい現象として報告する事にいたします。
八ヶ岳南麓で、このような大きな水平環が記録される事は珍しく、私の記憶の中には今までありませんでした。これと似通った現象として、太陽に虹の輪ができているのは数回記憶していますが、今回の水平環は規模が大きく記憶にハッキリと残るものとなりました。今年の八ヶ岳南麓では、昼夜の温度差が激しく、多くの珍しい気象現象を見る事が出来るかも知れません。でも珍しい自然現象に巻き込まれるのは、遠慮したいと思っております。
数年前に、紹介した八ヶ岳南麓の水辺の宝石『カワセミ』の移住した夫婦の話を紹介しておりましたが、私の個人努力目標として、カワセミの呼び戻しの環境を整える事業を開始して、5年以上になりますが、本年、その成果を確認する事が出来ましたので、報告いたします。
私が管理する水辺に、捕食行動をするカワセミが飛来いたしました。
二日間にわたり、捕食行動のために水辺に来たところを撮影しましたので、
ここで紹介いたします。
(写真 3010)
カワセミ特有のコバルトブルーを背中に、すこし確認する事ができます。
さらに接近を試みようとした時、こちらを警戒して私を観察します。
(写真 3011)
これ以上の接近は、無理と判断して、その場を立ち去りました。
明くる日、同じ時間に管理水辺を訪れると、カワセミはつづけて飛来していましたので、写真撮影に挑戦しましたが、私が接近しすぎたために、この一枚を撮影するにとどまりました。
(写真 3014)
その後私が接近しすぎたためか、次の日からはカワセミを確認する事はできませんでした。
カワセミに遊びにきていただくまでの道のりは、長く、失敗の連続でした。
溜め池を作り、生態系を作り上げ、魚の移住実験、かれこれ五年以上を費やす事になるとは思いませんでした。そのため金額もかかりました。
今ならばまだ、私たちは何とか、環境を整える事は出来るかも知れませんが、時間の経過とともに、それも難しい事になると実感いたしました。
私がうれしかった事は、環境さえ整えれば、今ならば、部分的にまだ間に合うという事です。しかし、一度失った環境を整えたとしても、失われたもとの環境に戻すには、さらに時間が必要で、全く同じ生態系に戻る事はないのです。
私たちの周りでは、環境の変化から、野生の鹿や、イノシシが増え農作物への被害が多発しており、行政も打つ手がありません。
私のところでも、今年はイノシシによる食害が多数発生し、ジャガイモの畑が数回にわけ被害に遭い、収穫量が2割に減少しました。今回、被害を発生させているイノシシは、2年ほど前から住み着いたものです。親は猟友会により1頭は駆除されましたが、このとき数匹の子が確認されていましたので、現在は残った個体が、食害を発生させているのだと思われます。
私のところでも、畑と田んぼの両方をネットで囲み侵入を防いでおりましたが、今年は、そのネットも破られ畑に侵入され被害が発生いたしました。
1回目の侵入被害で、ネットを二重にしたところ、トンネルを掘り侵入され被害に遭いました。イノシシは、自分が欲しい物があった場合は、執念深く訪れる事がわかりました。このように動物による捕食被害があちらこちらだけでなく、八ヶ岳全体で確認できるようになりました。特に驚いたのは、レタスへの被害です。八ヶ岳の高原地帯では、高原野菜として多種が育てられていますが、今回、高原レタスにまで、鹿による食害が発生された事を知り驚いております。
動物園の鹿にレタスを餌として出した時に、最初は食べなかった話を聞いた事があり、八ヶ岳の高原地帯では、レタスには食害が発生しないのだと思っていましたが、野生の鹿が高原レタスまで食するようになるとは、グルメになりました。また、また、イノシシがリンゴの栽培をしているところで、袋掛けをしたリンゴを見事に食い荒らした後を見る事があり、イノシシの情報を集めるとイノシシの好物は、くず、山芋、が大好物で、ある程度の犠牲を払ってでも食べにきます。このほか、トウモロコシは野生動物のほとんどが狙うようになり、特に、糖度の高い品種ほど狙われ、対策としては、薬品消毒が、一番効果が高く、作業も単純ですが、食品を育てている農家としては、薬品は使えません。
これからは、八ヶ岳南麓で、安全な農作物を育てるには、野生動物との対峙方法が重要なポイントとなってきます。気象変動とのかかわりはわかりませんが、野生動物界にも気象変動が影響を与えているのかも知れません。
今世紀最大の天体ショウ 皆既日食 八ヶ岳南麓では分厚い雲に阻まれて観測できません。梅雨が明けているはずなのに、一向に太平洋高気圧が張り出す傾向が見られない、日本列島の南側に位置する海域で何がおこっているのか、また、北極圏を回るジェット気流にどのような変化が起きているのか、ここ八ヶ岳南麓で知る事は出来ませんが、それらの変化を直接受けている事が今の科学で知る事が出来ますが、太古はどのような八ヶ岳南麓であったのか知る由もありませんが、そんな事を考えさせる2009年の八ヶ岳南麓の気象変化です。
八ヶ岳南麓で、大きく変わった事があります。
八ヶ岳南麓を横断する、八ヶ岳横断道路、泉ライン、レインボーライン等
各横断道路に散乱していたビニール袋が、各店舗等において有料化になってから、道端に散乱する事が少なくなり、自然環境に与えていた負荷が激減し、河川に流れ込むゴミ袋が少なくなりました。今までの不法投棄や、ポイ捨て禁止キャンペーンは何だったのかと、思うくらい少なくなりました。
この事から、私たちの行動のほんの一部が変わる事で、自然界に与える影響の大きい事が、コンビニ等各店舗からのビニール袋対策で証明されました。
私たちが知らずに、便利さだけを追求し、地球温室効果ガスを排出したために大きく気象変動が起こっているとしたならば、私たちがすぐにでも取りかからなくてはいけない事は、地球温室効果ガスを出さない社会システムを作り上げることで、たまたまそのチャンスが今訪れようとしています。
私たちが選択、行動、しなくてはならない瀬戸際にいるのです。
私たちが変われば、八ヶ岳南麓では自然を守る事が可能な事かも知れません。
今、ここが、ここからの時間が最後の砦になるのかと思いつつ、最後の砦がいつ陥落するのかは、私たち、しだいだという事を体験、実感した報告として、
今回の報告を終わります。
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