八ヶ岳南麓における地球温暖化現象: 2005 | P2 | 2006 P1 | 2007 P1 | P2 | P3 | 2008 P1 | P2 | 2009 P1 | P2| 2010 P1 || メガソーラー: P1 | P2 | P3 | P4 | P4追伸 | 2009 P1 | P2 | P3 | 2010 完成報告 |
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八ヶ岳南麓における地球温暖化現象 2008 P1 |
地球温暖化のテッピングポイント(臨界点)が2007年だったようです。
私の知る限りの地球環境学者や各地の情報から得られる知識をもとに、私の認識の中では本年(2008)がテッピングポイントになると予測しておりましたが、実際は既に、地球温暖化の臨界点を超えて加速していることが判明致しました。
私たちは、1980年頃から地球環境について考える機会があり、21世紀に向け、あり方を考えてまいりました。1981年八ヶ岳南麓に戻り、八ヶ岳南麓の自然の大切さに気付くまでの時間はあまりかからなかったと思います。当時からすると八ヶ岳南麓の道路は整備され、それにともない多くの別荘が開発され、別荘を訪れることで、八ヶ岳南麓の素晴らしさにふれ、八ヶ岳南麓に生活拠点を移された方も多いと思います。2000年になると道路網の整備が進むとともに自然の大切さを自ら考え、行動する方々が見受けられるようになりました。
環境に対する小さな心が芽生えた年のように感じました。
昨年の2007年を振り返り、八ヶ岳南麓と言う小さい地域ではありますが、地球温暖化により起きてしまった環境の変化と、その進捗状況をここに御知らせ致します。私が持っている資料は、多くの皆様に参考になるものと、皆様から忘れられてしまうような小さなものまでありますので、できるだけわかりやすい資料を使い、八ヶ岳南麓での地球温暖化進行状況を御知らせ致します。
2007年の1月下旬にフキノトウの天ぷらを食べたことは、既に書いてありますが、2008年は1月初旬の七草の時に自家栽培の芹とフキノトウの天ぷらを食べることができ、昨年と比べて二週間ほど早くなっております。
(写真 1908・1910)それと同時に八ヶ岳の残雪に目を向けると、あまりの積雪の無さに驚きました。
(写真 2005.12・2008.1)この状況を心配する言葉をよせていただいたのが、新年会での地元の農協から報告で、八ヶ岳の積雪不足により水不足が心配なことと、昨年の米作の状況を地域の皆様に報告する中で、お米はとれたが、品物が悪くなっているとのことでした。私のホームペジでは米作の高温障害については既に報告しておりましたが、実際にその状況を確認できたのは、2008年の1月下旬でした。
特に驚いたのは、雲海写真として紹介してきた、雲海2005に写っている雲海に沈んでいる地域の米作の三割が胴割れを起こしており、前年と比べると2倍になっていたことでした。
(写真 雲海2005)標高で示しますと、高温障害による胴割れがおきにくい地域は、標高750m〜900mがコシヒカリ、標高800m〜1000mがひとめぼれ、標高750m〜950mがミルキークイーンとなり各標高に合わせた米作りが求められる事態となっております。詳しくは最寄りの各農協の支所等に御問い合わせください。
これらの資料は、各農家に知らされるものと思っていたならば、聞きに行かないと教えてもらえないことが判明致しました。農政を担当しているところが情報を開示しないので、農家が自ら情報源に直接尋ねないと教えてもらえません。
背景には、米作りが一つの品種に集中するのを防ぐ目的もあるらしいが、12月にわかっている情報を、農家に教えない農業行政には農家として不信感を抱く。
雲海の下に埋もれた地域では、米作りをしても、本年度、高温障害が発生した場合は、収穫した米の半分が胴割れになり、米作収支の見込みが無くなる恐れがあります。これらについては、早急な対策が必要になり、各農家に昨年の米作状況を記した情報を育苗前に提供すべきである。また、ミルキークイーンについては、もともとが餅米に近く、柔らかいので、通常の精米方法でも収量が激減する場合があります。精米方法を考える必要があります。
と書き上げていたならば、本日の新聞(1月27日)に同様のことが報道されていた。米以外の農作物については、前回私どもが紹介した内容だったので省略します。
私どもの情報に疑問を持った方は、今までの原稿をさかのぼり御読みください。
毎年の新年には、同じような原稿が載せてありますのでそれらからも比較できます。本年の八ヶ岳南麓の水不足についてですが、本年の1月下旬に降った降雪量は、例年の半分にも満たない量です。低温が続いているために標高870m付近からは日中でも雪が溶けていないので、沢山雪があるように感じますが、清里のイベント会場でも積雪が少なく、今回の降雪でやっとイベント用のそりコースが開設できたと本日の新聞で紹介しているように、非常に降雪量が少ない八ヶ岳南麓です。ここに写真がありますので地球温暖化の状況について写真を通して確認してみます。まずは、本年2008年の1月上旬の八ヶ岳の写真と2005年12月の写真をご覧ください。2008年は標高1500m付近にも積雪が無いのです。
(写真 2008.1・2005.12)2005年の12月の写真では1200m付近に積雪がみられますが、2008.1の写真には全く雪が無いのです。さらに驚くのは、桃の花の咲く時期の八ヶ岳の写真と比較すると、いかに今回の積雪が少ないかがわかります。
(八ヶ岳と桃の花2006・八ヶ岳と桃の花2007)八ヶ岳と桃の花2006と2007の写真でも年々残雪が少なくなって行くのがわかりますが、今回の1月初旬の八ヶ岳の積雪量の少なさは異常です。
1月下旬の積雪が5月まで保つとは考えらえず、深刻な水不足にならぬようにこれからの積雪に期待するのみです。八ヶ岳南麓の天候で注意している事で今ひとつ気になることがあります。1月中旬から八ヶ岳南麓で鱗雲(うろこ雲)を観測することが多く、気になります。通常は初秋から晩秋に多く見られる雲なのですが、時期外れの雲の出現と、雲の移動速度の速さにも驚かされます。
上空を通過するジェット機とほぼ同じ速度で西から東に雲が移動して行きます。秋空の鱗雲はゆったりと移動しますが、1月の鱗雲は高速で移動しております。
考えたくないのですが、なんらかの理由によりジェット気流に異変が生じ、高緯度地域に存在するジェット気流の蛇行現象が小さくなり、北極地域の冷気の流れ出しの力が弱まりつつあるのではと言うことです。この現象が本物であれば、北緯40°付近を中心にジェット気流が流れるので、EU地域は寒冷化現象が予測されますので、エネルギーの奪い合いに拍車がかかることになります。このような現象が起きなければ良いのですが、八ヶ岳南麓では1月初旬までの暖かさで落葉せずに花が咲き、今回の寒さで一足早く春を感じた樹木の花が、ここのとろの連日の寒さで枯れていました。また、寒さが増し−10度を超えましたので、昔懐かしい景色が現れ、今よりも20年前は、もっと寒かったことを思い出しました。
(写真 1933・1929・1931・1934)連日の寒さが続くので氷のカーテンの出現を期待致しましたが、寒さがまだ弱いのと、水不足なのか氷のカーテンは現れておりませんでした。
私たちは、四季のある地域に住んでおりますが、これからは四季の明確な移り行く姿を確認するのが難しい状況下になりつつあることを改めて認識させられたが、水不足の心配が無い降雪を期待する2008年の1月でした。
環境と経済
世界的金融業界でのお金の流れに、今迄にない現象が生じ、産油国に資金が集中しており、産油国はその資金により金融経済的支配力をちらつかせ平和の祭典であるべきオリンピック競技まで影響を与える状況になってきています。
非常に危険な状況を起こしかねない心配事が今年は、また増えました。
私たち人類は、文明と科学力を手にすることにより、自ら地球環境を変え、自らその生存環境を脅かし、消費拡大文化の崩壊危機をまねき、生存環境の悪化をまねきました。地球環境を心配する人々を中心に地球環境の悪化を警鐘し、地球温暖化防止を試みましたが、日本は温暖化を止めようとする努力を一部の人々に任せ、さらなる消費拡大経済優先の悪循環社会に依存を深めています。
ダボス会議において、日本は地球温暖化防止の決め手である温室効果ガス削減量を具体化せず、経済支援と技術支援を中心に世界貢献をすると表明したために、地球温暖化防止政策を執る先進各国をもとより後進国からも批判を受けています。私たちは、本年を期に八ヶ岳南麓で温室効果ガス削減を具体的に実施し、国内トップで地球温暖化防止効果を目に見える形にできたらと思っております。
現在、浅川太陽光発電所では二酸化炭素を排出しない発電方法により、東京電力のCO2計算式により算出した場合、2007年、年間で約30tのCO2 削減量に相当する電力を発電し電力会社に供給しています。(自家消費量等を含まず)
また、冬季における室温調整方法等を研究し、自らができることを実践しております。
2008.1
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浅川太陽光発電所 - 八ヶ岳・北杜市大泉 -
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