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我が家の介護日誌 P-21


浅川太陽光発電所
所長 浅川 初男

2017年の介護は、年明けから大きなハプニングの連続
真夜中のロウソク徘徊・トイレの失敗・洗濯の失敗等々一度にやってまいりました。トイレの失敗があったので、リハビリパンツを使用したところ、ここにも大きな危険がひそんでいました。母は、まだら惚けと言われる状態になるので、実際の感覚が正常な時と、思い立ったなら、何としてもやらないと気が済まない状態に陥り、いろいろな面で失敗が発生します。
料理は、ほとんど出来なくなっているのですが、突然、鍋を持ち出し、料理を真夜中にしだしますが、前にも紹介したように、火気は危険が伴うので、ガス等の調理器具は、使用できないように元栓を止め、固定して対策を取っていますが、思わぬ行動のために、警報機を作動させる結果となり、驚きました。


ことの起こりは、リハビリパンツの使用時に、着替えをし、リハビリパンツをゴミ袋に入れるように教えてあったのですが、これがいけませんでした。
リハビリパンツの洗濯です。前回は、洗濯機に入れ洗濯を開始したところ、異常を感知した、洗濯機が自動停止、洗濯機の中には、水を吸収しきったリハビリパンツ、慌てた母は、御近所さんに救いを求める。(不思議と私の留守の時)
御近所(介護経験あり)さんの処理により、洗濯機の故障は免れ、帰宅した私は、母に注意をし、リハビリパンツを履き替えた時は、ゴミ袋に入れるように説明をするのですが、全く聞いているやら母の答えは「間違っただけだ」「もうしない」「他の人がやった」「そんなことはしない」等々言っており、落着くまでは、話になりません。リハビリパンツ=紙パンツ等は、母は、洗える物と思っているふしがあるので、話が正常にできる時に説明をしているのですが、理解しているかは、疑問です。 
私が、出かける時には、必ず説明をして出かけるのですが、今回は、前回の失敗を思い出したのか、リハビリパンツの中にある吸収剤を掻き出し、洗濯機に、投入、給水と同時洗濯機異状で停止した様です。母はあわてて、御近所さんに助けを求めるが、その前に、洗濯機の中で固まった吸収剤(ゲル)を風呂場に持ち出し、排水溝を詰まらせる。証拠隠滅のために、分解したパンツの外側は素早く隠し、ゲルを庭先に捨て、どうにもならない状態で、御近所さんに助けを求めたようです。御近所さんの手当のおかげで、軽微のパイプ詰りと、排水口詰りで、済んだようですが、帰宅すると、なぜか、私に怒鳴り掛かる母、御近所さんも困惑しています。母は、自分がやってしまったことに、我感知せず。
「説明をしないお前が悪い」と申しております。
帰宅早々、母から喧嘩を売られる私、悪いことは全部お前だ !! の世界です。
御近所さんに、御礼を言って、片付けをするのですが、洗濯機は、作動しません。水が流れないのです。詰まっているところを特定し、強制的に排水し、何とか作動させました。お風呂場は、御近所さんが排水口の周りと、入口清掃をしてある程度は、流水が確保されていましたが、排水パイプには、ゲルがあり、詰まっていたので、こちらも強制排水で流水を確保。帰宅から3時間ほどの作業になりました。
母の頭の中では、
周りが見えていて
見えていないのだと
思うことにするしかないと
思いました。


帰宅した時は、腹も起ちましたが
それよりも、復旧です。


復旧したならば、同じことをしないように、考え、風呂の水抜きと、洗濯機の電源オフをしたところ、母が騒ぎます。しばらくは、このままにすることにしました。
           痴ほう症の介護
介護時にどうしてもやってしまうのが、言葉による叱責です。
母の介護をしていて、運動障害→まだら惚け→痴ほう、順調に病状が進展しています。多くの方の支援により、何とか自宅介護を実施していますが、そんな中で、母との会話が成立している時が、安心できる時間となっている今日この頃です。このように病状が進展している中で、介護施設に勤めている方と、お話をする機会があり、今回の我が家の洗濯騒動をお話ししたところ、介護施設でも、同様の騒動があり、毎回、下水道やトイレの詰まりを起こしてしまい、水道屋さんのお世話になることが多いと伺いました。そんな話の中で、紙パンツやリハビリパンツをトイレで詰まらせてしまうことが頻繁にあり、気付く時には、パンツ等は、配水管の奥深くまで、押し込まれていることが多いことを教えていただきました。トイレに流した瞬間か、少しの時間に我に帰り、どうしたら良いか判らず、見えないところに押し込んでしまおう(見えないから治った)と考えているようです。職員が気付いた時には、トイレの水があふれる訳です。そう言えば、母も、汚れた下着類を袋に入れて、沢山ある袋の中に紛れ込ませ、我知らず「そんなことはしていない」と言っています。
サクラを
見ても、サクラとは言わず
花が咲いている
と言っている。
部屋の中には
母しか居ないのに
皆が遊びに来ている
と言う母。


沢山ある、袋の中身を確認しながら、なぜか増え続ける、母の衣類。
いったいどこから、持ってくるのだろうと、不思議に思う今日この頃。
ちょうど、24時になったので、インターホンで母の部屋を確認すると、灯りは消えているのに、しきりに話し声?会話をしている母・・・・誰と離しているのだろう。灯りを点けるようであれば、様子を確認しに行かなければ、今宵も26時まで、見守り介護です。(夜中の行動があれば、何をするか判らない)
25時母の部屋の灯りが点くので、確認に行くと、灯りをつけたまま、皆がいると言う母、誰もいないと、言って落着かせ寝かせる。26時半、まだ暗いので、部屋から外に出ることは無いと思うので、物音を確認。何か母がやっている。
私は、疲れたので、母の部屋までは行かず、睡魔に誘われ眠る。
外は、雨、朝食の用意をして、母の部屋に行くと、廊下のカーテンは開けてあるが、母の部屋のカーテンは閉じてあり、灯りが点いている。暖房機は、自動停止(燃焼時間オーバー)母は、ベッドで横になって、寝ている。声をかけるも、狸寝入り、しばらくして起き上がる。なぜか不機嫌。母の部屋を見回すと、炬燵の周りの座布団が、1ヶ所に積み上げてあり、そこに誰か寝ていると言う母、誰もいないのだが、幻覚の人物と、早朝より話をしていたようである。
疲れているのか、ベッドから中々起き上がれない母が居る。こんな日は、母は日中、ベッドの中で寝ているかと思ったならば、甘かった。
私が、外出したならば、その隙を狙うように、外に出で、庭の草いじり、
しかも、雨の隙間をぬって、やったようである「お前がやらないからやった」と言っている母が居る。満足している様子だが、芝生は犠牲になっていた。
朝食から3時間の間に素早い行動で、庭いじり、驚く行動力。一瞬惚けていないのではと思うが、廊下の足跡を見れば、ここまで気が付かなくなっている母の姿がそこにある。帰宅後後片付けをしながら、気温が上昇したので、外に出たくなっているのだと思い、ケアマネさんと相談して、もう少し暖かくなったならば、筋力低下を防ぐために散歩の、見守りをお願いではないか相談することにしました。

なぜか、優しい、友人知人。
母の介護をしていて、多くの人に支えられていますが、その中でも、多くの友人や知人に用事あり、私が立ち寄ると、母へと、必ずと言って良いほど土産を持たせてくれ、その心遣いに、何時も感謝です。
おかげ様で、母の間食・おやつは、いつも満たされた物になっております。


母の行動の変化に、陰りが見られ、運動能力の低下と、私との口論に元気が無くなるとともに、口論自体も少なくなってしまった母、体の自由度が衰退し、ふらつきが多くなり、ベッドからの立ち上がりや、歩き始めに注意が必要になって来ているが、気温の上昇とともに、思わぬ行動を取ることがある。
母の、外に出たい!!の気持ちが、老化をも忘れて、動くことができるのではと解釈してしまい、気温の上昇とともに、いとも簡単に、外に出てしまうのです。
私は、介護の疲れから、気を抜いた瞬間(時間にして15分〜30分)に、隣の家まで、私の姿が見えないと、言っては、夕方に行ってしまうことです。
夕方、ほんの30分前に、母との会話をして、安心して休憩や夕食の準備をしているこの短い時間に、何を思うのか姿が見えないと言って出かけるのです。
突然起きる現象です。夕食を持って行くと母が居ない!!、家の中を確認したりしていると、近くから人の声、お隣さんの声が、母の手を引いて、家まで送って来てくれます。お隣さんも歩行に病気があるのですが、母はおかまい無しです。

暖かくなったのは、良いのですが、母の行動にも注意をせねば。
こんな日の
夕刻に
母は
お隣さんまで
散歩です。






あわてるのは、
突然の
母の訪問に驚く
お隣さんと、家から姿が消えて、探している私です。
お隣さん(親戚)には、いつも、ご迷惑をおかけしているこの頃です。
母の行動で、注意が必要になっていることがもう一つあります。
母のところには、菓子が沢山あるのですが、この頃、母の口元に変化があり注意していると、おそらく、入れ歯の洗浄剤をつけたまま口に入れて、唇が変色。
朝母の、口元が茶色になっていることがあり、注意はしているのですが、夜中に行動している時に、入れ歯を洗浄剤に浸けてあるのをそのまま、口に入れてしまたり、しているようなので、朝の唇の色には、要注意です。
それと、お菓子類に入っている乾燥剤を口に入れそうになり、注意が必要になっています。
(洗浄容器は決めてあるのですが、手短な湯のみ茶碗等になってしまいます)
注意
母が、この包みが取れないと言って、私に見せたのは乾燥剤でした。乾燥剤の包みが確りしていて、助かりました。(誤飲は危険です)
そんな母も、季節が変わり、外気温が落着くと、家の外に出て行動します。


季節の変化とともに、母の行動に注意が必要になってきました。
私が、家を留守にすると、思わぬ行動をして、母を見守っている皆さんも冷や汗ものの行動を ! !


いっそうの注意が必要になった。