八ヶ岳南麓における地球温暖化現象2014
浅川太陽光発電所
所長 浅川 初男
八ヶ岳南麓における地球温暖化現象について、書き始めて、早9年になる。
当初は、温暖化にならなければ良いなぁ〜と思い立ったのと、私を取り巻く環境の変化について書いていたつもりだったのだが、今回、読み直して見ると力(調査)不足だったことを思い知ることが、多々あり、読み直しながら反省することしきりです。
そのような、拙い文章ではありますが、その中において、ある程度、調査して書いていたと言うのを確認できる文章が2005年にあった。
この2つの文章である。前者は、経済についての読みが当たっており、後者は、本年(H26)国内で発生したデング熱についての記述は無いが、熱帯性病原による発病警告をしており、8年でついに来たかと思いました。
特に、これら文章を作成した2005年度から、温暖化現象が部分的顕著に現れ、珍しい現象として、一部紹介されていたが、豪雨に対しては、この後有名になった「ゲリラ豪雨」(2008年頃)と言う言葉が作られたようです。
本年には、ゲリラ豪雨の基になる、巨大積乱雲についても、スーパーセル(気象)と紹介されるようになって来た。
スーパーセルの概念図 気象庁 (ネットより)
日本の場合は、平地で拡大するよりも、山地にぶつかることが多いので
特定地域に雨量が集中する傾向にある。
巨大化が増している
今年(2014)の台風
温暖化にともない
さらに巨大化が懸念
それにともない
強風による被害が増大
(ネット画像より)
日本の場合は、地形特性からも積乱雲だけではなく、島国の中央部に山脈があり、立て続けに同じ地域で雷雲や積乱雲が発生して急成長し、短時間で集中して限定した範囲に大量降雨を振らせることが多々あり、古い文言や過去の災害地の石碑等に「白い雨」と紹介され、後世に残っている。
今回の、広島での夜間ゲリラ豪雨でも、一部紹介されていたが、ライトを照らすと「雨がライトに浮かび上がり、白い壁に見えた」と言う証言がありました。
「白い雨」・「白い壁」このような雨の勢いが強い場合は、私たちは、平地の少ない急峻の地域では、土石流の発生を予測し、安全な地域に非難をしたり、平地であっても、降雨地域が離れていても、急峻な日本の河川では、急激に河川が増水し、被害が発生しているので河川でのアウトドアは注意が必要です。また、都市部においては、豪雨対策は、時間雨量当り、50㎜を想定して、下水道整備を行っているが、現状の下水道処理システムでは、ゲリラ豪雨のように集中して100㎜を超える降雨があると、排水対応が出来ずに、水害の経験の無い地域でも、水害にみまわれることが多発しています。
○思わぬところで水害
ゲリラ豪雨には、一定地域に短時間に集中して、予想外の雨量や風雨が発生しますので、大屋根を持っている建物では、排水施設の能力の強化を図らなければ、自分の屋根に降った雨により、浸水や最悪建物自体を破壊する危険性があります。また、低地にある住宅や・地下街、道路が交差しているような場所に面している住宅が周囲から流れ込む大量の雨水により、浸水被害を被ったり、急峻な地域にある、急造造成地等には、排水設備が整っていなければ、ゲリラ豪雨が度重なると地滑りの危険性が高くなってきます。
これらのことは、現在各地に広がっている太陽光発電所にも言える訳で、大規模になれば、なるほど、排水施設の設置が重要な課題になってきます。
強風にともない、強度の低い発電施設は倒壊の危険が発生する。
○思わぬところで温暖化被害
冒頭お知らせ致しましたが、熱帯性病原ウイルスによる感染です。
今回、問題になったデング熱ウイルスの媒体であるヒトスジシマカについて、
分布を調べて驚いた。生育可能気温が11℃である。夏場であれば、日本列島のどの場所でも生育可能になっていた。
参考画像 ネット画像より
気候変動により、1950年より前は栃木県北部が北限だったヒトスジシマカの分布は、現在は青森県にまで広がった。そう言えば、八ヶ岳南麓でも、標高の高い場所には生育していないが、現在は、夏場であれば標高1.200m付近でもこの蚊を見ることがある。東京で緑が多く(見を隠す場所)、水があり(幼生)、常に大勢が集まり採血可能な公園等は、デング熱が広がる条件がそろっていたわけです。
○新たな危険
ヒトスジシマカは、デングウイルスのほかに、ウエストナイル熱やチクングニヤ熱の原因ウイルスも媒介する。海外旅行が日常化している現在では、夏季においては、熱帯性病原による感染症はいつでも起こりうる条件が整ったのです。
前にも紹介したが、日本に、熱帯性病原で発病が予測されるものとして、西ナイルウィルス、マラリヤ、日本脳炎、その他にも病原性菌によるコレラ、チフス、アメーバー赤痢等が予測されますが、熱帯性病原による発病には、未開の部分も多いので個人判断は危険です。今回の、デングウイルスにしても、感染源が、特定されるまでは、通常の風邪や疲労と判断した医師が、通常の対処療法を行ったところ、急変して重篤になり、再度病状確認を行い、デング熱の感染が判明したことから、適正な医療機関で診察を受けるようにしてください。(重篤なウイルス感染が心配の場合は、電話で確認してから医療機関を受診)
映画『風立ちぬ』で紹介していた高原の別荘地には、モスキートはいないからと紹介していた地域でも、夏季にはヒトスジシマカの分布可能地域になっている。北海道を除く地域においては、地球温暖化の影響により、急速に熱帯性病源で発病する危険性が高くなっているので、医療機関においても、この分野での情報収集がエンデミックからパンデミックを封じ込める手段となりつつある。
海外渡航人口が多くなる地域は、熱帯性病原の感染は日本の夏季が注意である。
で終わろうとしていたならば、空調が整った日本においては、この他にも
炭疽、鳥インフルエンザ、クリミア・コンゴ出血熱、デング熱、エボラ出血熱、ヘンドラウイルス感染症、肝炎、インフルエンザ、2009年のインフルエンザ(H1N1)、ラッサ熱、マールブルグ熱、髄膜炎症(en:Meningococcal disease)、ニパウイルス感染症、ペスト、リフトバレー熱、重症急性呼吸器症候群 (SARS)、天然痘、野兎病、黄熱病
世界保健機関の国際的感染症対策ネットワーク がこれらの感染症疾病にも警戒するように呼びかけている。
○私事ですが
今年は、入退院を繰り返したので、前半だけで数十万の高額出費となり、財布には厳しいものとなりましたと、友人と話していたならば、友人が海外で医師にかかったならば、保険に入っているか?と、聞かれたと言う話を聞く機会がありました。聞くところによると、海外旅行先では救急車でも、有料だと言うことです。そう言えば、日本の医療関係では、救急車は無料と言うことで、タクシー代わりに使う不届き者がいると言う話もありますが、海外では、有料だと、まずは患者が保険に入っているかを救急隊員が確認するそうです。
入っていなければ、搬送費や医療費を払えるかを尋ねるようです。
友人は、腹痛で、病院で診てもらっただけなのに、請求費用を見て、私の入院費に近い高額なのに驚いたと言うことです。旅行保険に入っていたので、ことなきを得ましたと、私との話の種になりましたが、海外旅行に行く際には旅行医療保険は必要なアイテムと言っていました。
話を戻します。
八ヶ岳南麓では、植生の変化が数多く見られます。
特に、激しく変化しているのが、赤松林です。8月に甲府から北杜市に向かって、広域農道を走っていたところ、真夏なのに帯状の紅葉が見られ、確認してみたところ、赤松林が、赤く変色して、枯れていたのです。
それも、標高に沿って一定幅の縞模様となって北に伸びていたのです。
1年で数km進むようです。
(参考資料 ネット画像より)
自宅周辺でも発生。
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まるで紅葉のように松が色づき、次々と枯れて行きます。
私たちの、経済主義が、海外からの安易な木材輸入により、害虫を招待してしまった例です。
マック食い虫(マツノザイセンチュウ)に侵入され、立ち枯れになっていったのです。八ヶ岳南麓には、1.200m付近まで赤松林がありますが、それ以上の上の標高には、唐松林となっているので、八ヶ岳南麓での松食い虫の被害は、樹林の種類が違うので、ここで受け止められると思いますが、南アルプス方面と秩父方面には広がって行くと思われます。大量の農薬を散布すればある程度進行を止めることは出来ますが、その他の生態系への影響が懸念されます。
松食い虫の繁殖も、私たちが海外から材木を輸入したことにより、発生したことは温暖化の影響と相まって、全ての原因が、私たちの経済行動にあったと言うことです。
人為的、環境破壊と言っても良いと思います。
これと同様に、セアカゴケクモの繁殖が港湾から付近から住宅街へと進出しているようです。
(ネット画像より)
オスは、非常に小さく、
交尾後はメスに食べられてしまうそうです。
地球規模で、人類の移動が活発になればなるほど、今まで知り得なかった病原体の発生も引き起こすことになります。地球温暖化にともない、海外からの生物移動が数多く見られ、知られるようになり、それとともに、私たちに被害をおよぼす外来種の土着化にともない、病害が問題となって来ています。
生物多様性と言うことが大切なことではありますが、一部の満足のために本来生育していない地域に、外来種を持ち込み、ペットとして飼育していたが、何らかの理由により、自然界に放たれたり、投棄、廃棄したことにより、一部の昆虫(甲虫)では、混合種が発生していますし、独自に生態環境になじみ、その生存環境を広げていますことは、本来あるべき生態環境の環境破壊に繋がります。(外来種ペットには病原菌を保有することもある)
地球温暖化により、熱帯性病原菌の媒体になる生物の生育環境が広がるに従い自然の防壁であった、季節感(寒暖差)が無くなり、熱帯性病原菌を媒体する生物がその生態環境を広げているのも事実です。
医療機関は、温暖化にともない発生することが予測できる病状への情報共有が、地球規模で大切になって来ており、医療に携わる人々は情報収集に努め、本来の医療行為の他に、温暖化にともなう、病原体に対応できる体制を、日頃から準備しなくてはならない状況になっていることを認識しなくてはならない。
生態系の変化にともない、在来種のダニによる被害が報告されるようになりました。ダニは、人にはあまり被害を及ぼさないと思っていたならば、間違いでした。マダニによる被害が報告されています。
詳しくはこちらで情報収集を
そう言えば、つつがなしや(ツツガ虫(ダニ))・・・ふるさと
昔から言い伝えられていたのですね !!。
また、国内で生態が確認されている、アライグマは狂犬病の宿主になりますので、捕獲等には充分注意を払い、対処することが大切です。
【余談】
温暖化にはあまり関係はありませんが、こちらも注意が必要です。
○感染症エイズの不思議国日本
先進国の中で唯一、感染症が広がっている国
○感染症エイズの不思議国日本
先進国の中で唯一、感染症が広がっている国
多くのコラム等でも、この問題について語る必要性があるとしているが、各個人の意識の低さと、安全に対する無防備的なところが日国民的なのかも知れない。特出すべきところは、若年者(18歳未満)の感染が広がっていることである。(18歳未満で小学生まで確認されている)
特に男性による発病者が、感染源になっているので、感染予防の教育が必要となっている。
多くのコラム等でも、この問題について語る必要性があるとしているが、各個人の意識の低さと、安全に対する無防備的なところが、島国である日本の国民的なものかも知れなが、このままだと、数年後には、若年者の15%が感染する恐れがあることを忘れてはいけない。
私たちは、活動範囲を広げると、それにともないリスクも拡大することを認識して、今まで以上に生活環境や行動に対して、自己責任が求められる。
少子高齢化の日本は、国際社会から注目される逸材であり、安易な行動は周辺国家からは、ある意味、脅威をかき立てる逸材となり、自らのもとに降り注ぎ、己を苦しめることに繋がるので、自己責任にともない発生するリスクに対して、知識を持って対応する必要が求められる時代へと突入したことを自覚して行動することが大切です。
国際社会に出て行く場合は、安易な行動が、最もリスクが高いことを、肝に銘ずることが求められています。
2014.10.15