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八ヶ岳南麓における温暖化現象 2020/08(夏季編) 

2020/08/06

八ヶ岳南麓における温暖化現象 020/08(夏季編) 

大規模気候変動2020夏(地球規模)


 皆様は、八ヶ岳南麓における温暖化現象 2019 (冬季編)で紹介した気候変動のモデルを覚えているでしょうか ?

こちらの大気循環モデルです。
それともう一つ
八ヶ岳南麓における地球温暖化化現象2017(夏)
でも紹介している、大気循環モデルです。
特に、2016.06.21で私から皆さんに質問を投げかけた答えが、本年2020/06〜08で、日本での短期雨季が発生して、地球環境の気候変動について実際に日本とチリ沖の太平洋上での大気の相関関係により明確に返答できる現象となり、大規模気候変動の始まりが、2020年で、これからは頻繁に、大規模気候変動の発生が著しくなる事が、今回の実証ケースから予測できます。

日本では、梅雨明けが遅れたとか言われていますが、大気循環的に見ると、編成風の蛇行と言う規模ではなく赤道低気圧帯に穴が開き、中緯度高気圧帯同士が互いに引き合った結果、日本では、長雨の梅雨期が発生し、南極のチリよりの地域での高温現象が発生したことを実際に気象衛星画像から的確に読み取る事ができました。
正常の大気循環気象衛星写真(天気JP)世界モデルから。


 今回の、異常梅雨期は、北緯60度から南緯60度の間で、大規模大気循環が発生し、日本列島から中国大陸まで梅雨前線を形成したためです。
上の衛星写真では、通常の大気循環を写出していますが、異常時にはどのような状態になっていたのでしょうか、当時の気象衛星画像を参考に振り返りたいと思います。
疑問の始まりは、黄色のラインで示した、高緯度からの下降気流の発生です。
北緯60度近辺から、北緯30度を越えて、下降気流が赤道付近まで到達するのかが大きな疑問でした。
(部分的ではわかりにくいので北半球の写真で確認します)

北半球全体を、表示するとこのようになり、北極圏から南下する流れがきれいに写っているのが確認でき、先端が北緯20度を越えたため、太平洋高気圧により、赤道付近から北緯30度付近まで伸びる前線雲が形成されているのが映し出されています。
いずれの場合も、気象衛星の発達よりこれらの気流の変化をとらえる事が的確にできる為に、発見できたのです。では、全球では ?

全休写真では、北半球の気流の流れは、的確に捉えていますが、赤道付近や南半球には、何ら北半球ほどの気流の大きな変化は起きていないのが確認できます。今回の、変化範囲をラインで示すと、北極圏から赤道まで繋がっている事が判断できます。
最初に紹介した、大気循環モデルが全くと言って良いほどに当てはまらない現象が発生している事がこの写真から判断できます。
高緯度低気圧帯から中緯度高気圧帯を突き抜け赤道低気圧帯まで到達して、北極から赤道まで下降気流が発生した事が判断できます。なぜこのような現象が発生したのか ?
疑問に思い、気象衛星画像を繋げた地球規模の衛星写真で確認すると ?
思っていた以上に大規模な現象で、北半球における下降気流の発生が思わぬところと繋がっていたのを確認する事ができました。

こちらの写真、赤道低気圧帯に穴が開き、北半球の高気圧帯と南半球の高気圧帯がつながり、南半球の高緯度低気圧帯に流れ込み、大きな高気圧帯を南米チリ沖で発生させています。太平洋高気圧帯が、北極からの気流に押し込められ、南北の太平洋中緯度高気圧帯が一つの高気圧帯としてつながったことで大きな高気圧帯を形成した分、(南)極低気圧帯に中緯度高気圧が張り出しているのが確認できました。

チリ沖で南に張り出した部分と、日本近海で押し込められた部分と南北の高気圧帯が釣り合い、赤道付近の低気圧帯が消滅し、南北の高気圧帯が一つになっている様子が、この写真から読み取る事ができます。

こちらの写真では、各大気循環が通常に戻り、南北の高気圧帯が赤道低気圧帯により区切られ、チリ沖の中緯度高気圧帯の南度低気圧帯への張り出しがなくなり、太平洋高気圧帯も日本列島に張り出してきているのが確認できます。
地球温暖化により、大気変動の規模が、局所的なものから、全体的なものに変化したのを捉える事が、気象衛星からの気象写真できたことで、私たちは、地球規模で生かされていることを、今回の気流変動が教えてくれ、ガラスの地球を今一度確認できました。
願わくば、これ以上の大規模気流変動が地球規模で起きないことを願っております。

2020/08/06