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八ヶ岳南麓における地球温暖化現象2016(夏)

気候変動と大気循環の急激な変動か
(地球温暖化の劇的変動期か)  

浅川太陽光発電所
所長 浅川 初男

2016年6月に入り、太平洋上の大気循環に劇的とも思われる変動が出ている。
多くの方が、一時的な気象現象として、捉える方が大多数で、27年ぶりに北海道でこの時期に雪が降った珍しい気象現象と、捉えている。
地球温暖化を研究している学説などからは、これらの気象現象に対しして、地球温暖化現象の進行過程の前兆で、遥か前に予測され警告が出ていた。


2016.06.02.15:00          2016.06.02.04:00 

6月2日北海道上空を低気圧が通過している様子を示している画像です。
エルニーニョ現象では、「ロスビー波」と呼ばれる波動として紹介されている。
今回起きている現象は、熱帯の大気の対流活動が平常とは異なる場所で活発になるため、起きるとされている。通常は赤道付近での対流が、ベトナムと中国大陸を結ぶ位置で、大陸内陸部まで斜め上昇して、赤道大気が流れ込み、結果として、日本付近の梅雨前線が押し下げられることにより、シベリアの冷気が北海道付近に流れ込むことになる。
太平洋西部で北緯45度付近を境に500hPaの高度変さの符号が逆になるWP(WestemPacific)パターンと紹介されている(エルニーニョ現象)
この現象は、エルニーニョ現象時の冬期に現れやすい傾向にある。と気象庁のホームペジ等では紹介しているが、現状は、冬期ではなく、夏季に現れていることが問題なのです。
通常は、エルニーニョ現象時の冬期に現れやすいとして、このような図で紹介されています。

今回は、こちらWPパターンに良く似た現象が夏季に発生したのです。

(b)WPパターンを拡大すると本州は高温帯にあるにもかかわらず、北海道地域の上には、冷気の固まりが発生するのが紹介されています。
写真は、北海道を中心とした部分に、渦を巻く冷気が流れ込んで、6月降雪を招いた様子です。今回、問題になるのは季節が逆転して、これらの現象が現れていることです。日本国内で、地球温暖化と騒がれて、10年余り、それまでは、将来の予測として、コンピューター予測図を作成しては、20年後の地球環境はこのようになるので、温暖化を防止しましょうと呼びかけていた。
それもここまで、本年2016年夏季は、現実な物として、完全な温暖化への道を歩み始めた現象を、地球環境自ら、私たちに突きつけて来たのです。


この図は、地球表面の大気の流れを表した物ですが、温暖化により
赤道低気圧帯が中緯度方向に大きく広がり、中緯度高気圧帯を押し上げ、高緯度低気圧帯が縮小しつつも、偏西風の蛇行により、突如として、地位度高気圧帯に流れ込む不安定な対流圏が存在しつつ有るのです。
(ネット画像より)


これらの対流の変動は、日本周辺だけでなく、インドでは
このような、高温注意報が出されたり、突然の豪雨に曝されています。
(51℃は、呼吸も注意が必要)
(ネット画像より)




ヨーロッパでは、スペインの高地にこの季節では考えられない降雪にみまわれたり、ヨーロッパ各国でも、変動が報告されています。
この緯度だと、暖かい所と言っても過言ではないないのだろうが、豪雪にみまわれている写真を確認すると、ただ事でないのが判断できます。
地形的に海洋からの季節風にまともに寒気が当たって、大雪になったと考えられる。地中海側は、報告がないな。



○温暖化の進行がもたらす、最も危険な兆候

 海流に変化が発生したならば



こちらは、通常の海流の流れを表していますが、今回のように海洋表面の温度分布が太平洋上で異常を示したならば、どうなるのであろうか
この部分が変動


太平洋からインド洋に流れ込む太平洋海流が、高温分布帯がベトナム沖に移動し、ニューギニアからインドネシアに流れる海流が弱まり、それにより、インド東部海洋に高温分布帯が発生し、インド東部に高温地域を作り出したとしたならば、多少の人類努力では、この海流変動はおさまらないと思われる。
インド洋で、暖められた海水は、イギリスを過ぎグリーンランドで深海に戻るが、この潮流に変化があったと思えるのが、今回の、ヨーロッパ各国で起きている2016夏季、この時期の豪雨や豪雪に起因していると、考えられるふしがある。
極高緯度の冷気が南下し、変化を起こした潮流(流が弱くなった)により暖められたとしたならば、今回の夏季に起きている気象変動は、証明できるとともに、人類は、2000年代に温室効果ガスを排出した大きな過ちを犯したと言える。
今期、政変や内乱で避難民が押し寄せている大陸沿岸国も、冬期になったならば、更なる変動が予測されるので、暖冬を祈るのみである。
人口増加国では、食糧の枯渇が心配になる年でもある。食糧を巡る内乱が発生した場合は、人口増加国では国民の統制は無くなり、近隣諸国に避難する避難民の移動が予測でき、一国だけの問題では無く、地域全体で対応し、地球全体で、統制が必要な事態になることが必要になってしまうことになる。
今回の気候変動が、一過性の物であることを祈りたい。

○八ヶ岳南麓における地球温暖化現象2016 

地下水の減少傾向について



私は、八ヶ岳南麓で河川の水量観測を的確に把握できる環境にあり、過去8年間の記録から見ると、観測に活用している技術の向上から、正確に観測された過去6年間からの記録には、大きな変動はなかったが、各年度(観測初年度と安定数値把握までを除く)と比較すると、昨年、2015年の一年間だけが、全体的に、的確に1割り程度(約10%)の減少を読み取ることができた。
八ヶ岳南麓の冬期における降雪の減少は、2013年2016年02でも紹介しておりますが、その影響がハッキリと確認できたのは、昨年2015年度の年間水量のデータが整ったことで、2016年3月に確認できたのでした。
日本は、海洋国家で、周囲を海に囲まれており、常に水蒸気が補充される環境にあり、この水量減少の現象は、水蒸気補充の海洋から100kmほど内陸部に入った、山岳部の南麓部で起きていることです。
こちらの朱の部分にある八ヶ岳南麓で、一千年以上の記録がある、山岳部からの湧水地下水を利用している河川からの、水量減少変化が正確に確認されていることなのです。(一過性であることを祈る)
日本国内で、的確に確認されたのは
非常に稀である。水源林等の保全や確保が大切になって来ています。
ここまでが、日本国内で確認されているので、条件の違う他の場所では?



○大陸規模で考えると



これを、大陸部で考えると、大陸内部から流れ出す河川の水量が、10%減少すると、その流域にある耕作地の面積が10%以上減少し、そこで生産される農産物は、20%以上減少する可能性があるのです。地下水を利用すればと、安易な考えをする方がありますが、大量の地下水を利用した結果は、農業大国であるアメリカやプラント農業国などで地下水位の低下や水位低下による塩害が発生して、農業自体が出来なくなった塩地が広がることになった。また運河や、灌漑用水の汲み上げにより、干上がたアラル海の例もあり、大陸内陸部の河川等の大量利用は、農地拡大とともに塩地拡大の両面を持っていることを認識しなくてはなりません。
ヒマラヤを水源とする河川流域の長い河川では、河川利用で、上流部の国と中流部国また、下流部の国等と、水利用の方法や水量調節などの問題で各国間を跨ぐ形で、国際紛争も起きている。当然その河川を利用している農水産業生産や、河川を利用している流通業は、大きな影響を受けることになる。
国際的に考えても、河川流域にある国々を跨いでの、水利用を巡る争いは、地球温暖化現象の拡大とともに、大きな国際紛争に繋がる可能性が高い。


今回、2016年、北半球を中心に起きている気象変動現象は、地球温暖化現象の加速を意味しているのか、それとも一過性の物なのか、現状では結論は出せませんが、身近で確実に地球温暖化は進んでいるので、私たちの出来る温暖化防止策を考え、地球温暖化防止対応策を、進んで率先して行く時にきている。

ここまでとします。


【参考】
 ネット画像
 国立環境研究所資料            
 気象庁資料(ひまわり画像ネット画像)
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