500kW級 太陽光発電所始動 2013.06.04
地域中小事業者基盤応援
(浅川太陽光発電所)
(地元企業体へ太陽光発電事業準備から運営・コンサルタント)
昨年、2012年の5月に友人から、太陽光発電についての勉強会を実施してほしいとの依頼により、地元の商業施設に向かった。地元の小規模小売店事業者の有志が、将来に向かって建設した地域密着型の商業施設。
公共交通システムの未熟な山梨は、自家用車社会である。近年、大規模店舗の出店により、自家用車を有する消費者の移動範囲が広く、地域密着事業である販売事業に不安要素がみられ、地域密着型の施設だけでは生き残るのが難しくなるのでは、と言うことと、広い売り場面積を有する建物の屋根の有効利用と言う面から、複数の企業から太陽光発電を導入のお話があり、太陽光発電事業を、勉強したいとの内容でした。
太陽光発電事業の勉強会では、太陽光発電の仕組みについての話を、質疑を交えて1時間、次に太陽光発電の現状についてと、買取制度の仕組みや、システム全体の流れを説明させていただき、実例を基に現在までの経緯等を勉強していただきました。 このあと、勉強会の主催者側である家主からの質問を受けて、一つ一つの疑問について、個別にレクチャーして行くと、今回の勉強会は、太陽光発電事業の収益性について疑問があったようで、それらの問題が質疑と討議により、クリアーになると、複数の企業からの太陽光発電事業のお話について、どのようなメリットがあり、デメリットが発生するのか、と話が進みました。約4時間余りの勉強会。
勉強会を終了し、貸屋根事業にするか、自前で太陽光発電事業を行うのが良いのかの判断材料として、話を聞き、事業化を検討するとのことでした。
勉強会で、各企業からの事業提案の内容をお聞きして、驚いたことは、各社とも、太陽電池の特性や、設置後の影響や、建物特性等と気象条件(日射条件等)を考えず、低いリスクで提案を申し出ていたことでした。
本年、PVeye5月号に紹介されている「失敗しない・太陽光ビジネス」で紹介している、土地問題と同じように建物にも、それらと同等する問題が存在することを、提案業者が理解していなかったことです。
「適地の見極めは必ず現地確認・所有者・地権者と会う」ことです。
これらの問題を蔑ろにした場合は、今回の買取制度にはそぐわない物になってしまい、施設の所有者や設置者が不利益を被ることが明白です。
ただ、設置さえすれば、儲るなどと言う提案が殆どで、太陽光発電設置工事業者からの目線で、提案書が作成してあり、これでは家主側では不信感がつのる訳です。
太陽光発電の勉強会を実施して、2ヶ月後に、実際に太陽光発電をするにはどのような具体的方法があるか、今一度、経済性についての検証をと、連絡がありました。
8月に入ってから、家主からの各業者の見積もりを参考に、経営予想と運営予想を洗い出し、太陽光発電事業を実施する道筋を創るように依頼があり、家主との会議の中で『屋根貸し案』、『自営案』、『その他』、と3種類が検討され、個々について、問題点、収支面、運営面等について、実際の数字を入れて、シミュレーションしたところ、自営が最も健全で安定した施設運営ができることが確認でき、地元企業が提出していた、事業案が有力でした。しかし、設置費用と使用太陽電池の屋根への設置方法に問題があり、家主側は、屋根に極力負担の無い方法で、最適な太陽電池の設置を希望され、地元企業提案では、それらの問題は解決不能との結論になりました。自主事業として、さらに、私どもにその問題の解決策を創るように依頼があり、各方面に対して協力を依頼したところ、2ヶ月後に要望に添う形が見いだせたので、家主に報告をしたところ、急遽、自前で太陽光発電設置に向けて、出帆することに。
大急ぎで、建物の設計図を取り寄せ、耐震構造計算を行い、現場確認と補修箇所を洗い出し、補修を最優先で実施して、そのあと太陽光発電設置業者の選定に入ることになりました。驚いたことに、当初提案のあった企業は、建物調査資料の構造調査すらしていないことが判明致しました。私どもは、必ず現場を確認した上で、建物の構造上設置可能かどうかの判定を行い、施主(家主)と相談して、提案書を作成するのですが、どうも他社は違う方法で提案書を作成しているようです。
私たちの太陽光発電建設の提案が出来上がりました。
今までの太陽光発電所と全く異なる営業形態で太陽光発電所を建設することになり、家主の希望に添う太陽光発電設置業者の選定になりました。この時点で、地元も含め3社に絞り込み、各社の見積もりを取り、工事金額と財布の中身の検討になりました。結果1社に絞り込んだのですが、工事価格で折り合いがつきません。
この時点で、特に、建設コストについては、極限までのコストダウンを求めて、既存施設設備の利用から考えられるコスト削減を提案して、工事会社との協議は、2ヶ月以上の協議を実施して、コスト削減に努めました。
○ 究極の選択
財布の中身と太陽光発電設備設置工事費
私的には、品質、保証面でも絞り込んだ1社で良かったのですが、工事金額で折り合いがつかず、最後に残っていた1社と、その系列会社で再見積もりを取り直すと言う荒技に挑戦したところ、家主の財布の中身と折り合う会社がありました。
最新の太陽電池と最新設備で、500kW級でありながら低価格をたたき出し、驚いたことに、メガソーラー価格と比較しても遜色ない価格となりました。
(業者に無理をさせたと反省致しました)
当初の絞り込みで、1社に決定していたのは、本社でしたので、値引き価格は半端無く、すごい金額でしたが、それ以上に系列会社が頑張ったのには、驚きにあたいし、その価格は感謝に値する努力金額でした。
本社より、系列子会社が頑張る。日本の企業精神にここでも、感謝。ただ感謝です。
やはり、現場で各社を交えた意見交換と状況把握、意思疎通に努力した結果だと感じました。敗れた本社と系列会社の入札金額差は消費率よりも低く、両者の努力は一円単位以下の水面下での価格差であったことをお知らせしておきます。
(アフターサービスも一部含まれる。後に本社グループには別件発注)
さすが、この業界のトップ企業であると、感心させられた。
この時すでに、年末まであと少し、大急ぎで申請準備を整えるべく奔走、三者で、関係各方面への申請書類を作成して、家主、工事業者、それぞれが連携して、金融、電力、経産、消防、保安協会等に連絡を入れ、11月中に全ての必要書類提出と、施設内保安規定をクリアー。
本来であれば、暖かい時期に工事に入りたかったのですが、価格面での交渉に時間をかけて、最適価格を導きだしたので、真冬の工事になり、歳が明けるのを待って、工事に入れるように準備が進められ、行程表が上がりました。
本来であれば、工事着工式等を行うのが普通ですが、経費節減を第一目標にしているため、関係者一同胸の中での着工式となりました。
まずは、工事に必要な機材や人員の休憩施設にもなる監督事務所の設置ですが、こちらは、商業施設のために目立つ場所に配置すると、違和感になるので、施設内の空いている場所に、事務所を配置して、お客様には全く工事事務所だとは分からない配慮を行い、工事準備を進めました。
一月中旬には、第一便の太陽電池を搬入することになり、商業施設の営業に支障を来さない搬入方法をと言うことで、早朝5時30からの荷揚げ作業となりました。
早朝の5時30分からクレーンを動かすとなると、何処からと言う問題も、地元企業の協力により、無事に問題解決。早朝の昼間のような作業照明の明るいこと。
早朝5時30分 日の出前の荷揚げ作業。
外気温マイナス3度、一度に10tトラック2台分の荷揚げです。
荷揚げをしていると、東の空が明るくなってきました。
安全確認のため、屋根での確認(立ち会い)。
一台目の荷揚げ作業が終了する頃には、周囲に朝日が射してきました。
朝日に輝く甲斐駒ケ岳
荷揚げを確認するために、屋上に上がったところ、履いていた靴底が屋根に凍り付き、歩くのに大変苦労を致しました。この時期の早朝作業は思わぬ危険があります。
荷揚げ後の太陽電池
朝日に照らされています。
配送業者が倉庫から荷を積んで3台で高速を降りて、2台が私たちの現場へ。
しかし、早朝で、現場が暗すぎて分からず、探しているとクレー車が入って行って、照明が点灯したので現場に無事到着できた。と裏話。
残り1台は、違う現場に向かったとのことで、あとで確認すると、近くにある別の工事現場1,500kW(1.5M)の現場に1台分の太陽電池が下ろしてありました。
太陽電池が、到着したことで、屋根に直接取り付ける工事に取りかかりましたがここでトラブル、地元業者を入れていたのですが、作業効率が悪く撤収。
原因は、太陽電池の一般取り付けはできるのですが、伸縮部材への取り付け経験が無く、技術力不足が判明、結果として、地元業者無しの作業に切り替え。
途中、数回の降雪があり、作業状況を確認に屋根に登ったところ、順調に工事は進行しており、太陽電池の取り付けが終了した屋根の周りの景色には雪はあるのに、屋根には雪が消えているのを確認することができました。
黒色の太陽電池なので、熱を吸収しやすいのが幸いし、周りより早く雪が溶けたのです。工事関係者を捜すと、本日は、雪のために屋上作業を中止して、受電施設の建設準備をしているとのことです。連日寒風の中ご苦労様です。
それとこぼれ話、太陽電池搬入時に、たまたま近くで、同じ太陽電池を利用して太陽光発電所を建設している企業があり、太陽電池設置架台は完成しているが太陽電池が届いておらず、私どもの複数回の荷揚上げ作業を通勤時に御覧になり、不快感を関係方面に伝えたと、伝わってきました。
指定期日に確実に届く元受けと、下請けの違いがハッキリした出来事でした。
私たちの現場は、屋根なので、一度に太陽電池の荷揚げをすると、積載荷重のバランスが崩れるので、各、ブロックごとに分けて設置し、数回に分けて実施します。最後の太陽電池の荷揚げの頃には1,500kW(1.5M)の現場にも太陽電池が全て届いたようで、急ピッチで工事が進んでいました。
ここの法面の利用を考えてほしかったな?
外から、見学しながら思いましたが、考え方の違いでしょうか?
いつの間にか、1,500kW(1.5M)太陽光発電所に工事が追い越されていました。
こちらは、商業施設なので、広大な敷地の中に架台を設置して行くのとは違い、来客するお客様に迷惑がかからないようにと、配慮しながらの工事だと思わぬ問題が発生するものです。商業施設のために、スプリンクラーの移動が必要になり、関係各方面への連絡を取りながらの工事になりました。工事前、工事中、工事後と、消防関係の確認検査がありました。こちらの調整には、時間を必要としましたが、家主の手配と工事業者の連系がうまく行き、短期間の工事と工事完成検査で無事、受電設備を完成することができました。本来のスプリンクラーの他に消火栓を設備することで、駐車場内に受変電施設とパワーコンディショナーを設置することができました。駐車場なので車等で受変電施設に衝突されてはたまりません。
周囲をネットで囲むとともに、衝突防止の柵(ガード)を設置しました。
それと、外部からの侵入者(動物)を防ぐためにネットを周囲に張り巡らせ、効果を確認したところ、侵入者の完全阻止率は90%以上の効果がありました。
パワーコンディショナー設置。
防護策と、侵入防護ネット、このネットが夜になると威力を発揮します。
ここの侵入者は、なかなか手強く、ライト等で脅しても、いっこうに立ち退く様子は無いので、ネットを設置して防ぐ対応策を取りました。
これで、車も衝突しないでしょう。(あとで防犯カメラ取り付けよう)
今回、多くの施設が建設されていますが、多くの場所で送受変電施設を見学致しましたが、防犯体制を取っているところもあれば、全く取っていないところもあり、野生動物が、頻繁に出没するところでは、思わぬ危険性を秘めている場所があったりしますので、管理者(持ち主)・運営者は、配慮が必要であることをお知らせ致します。
今回、多くの場所で50kW級〜メガW級の太陽光発電所のプランニングと、建設に携わってきましたが、運営安全管理と言う面で見てみますと、保安管理面について、各発電所の所有者や建設業者の考え方に格段に差があり、驚くことばかりです。
特に、太陽光発電所の建設に携わったことがあるとして多くの業者が、太陽光発電所を建設されているのでしょうが、出来上がった太陽光発電所を見学して、驚くことは、土台や基礎工事はしっかりしているが、殆どの場合、電気工事に配慮が無く、一番のポイントである、太陽電池の扱いや、配線の取り回しに不備があり、数年で発電に影響を及ぼす恐れがある取り付け方がありました。長年、太陽光発電に携わって、見てきた私としては、一番残念な気持ちになります。それは、残念な施工を確認する時です。これらの点については、また別の機会に発表致します。
太陽電池が載りました。
八ヶ岳と太陽電池
富士と太陽電池
ついでに南アルプス連峰・甲斐駒ケ岳と太陽電池
甲斐駒ケ岳と太陽電池
甲斐駒ケ岳が太陽電池に写り込んでいます。こちらの屋上は立ち入り禁止なのでこの景観、一般の方は残念ですが、見ることはできません。
先日、私たちと、同時進行の近くの1,500kW(1.5M)の太陽光発電所が完成して、開所式が行われました。(先を越されましたか)
その他にも、1,000kW(1.0M).500kW級の太陽光発電所が相次いで発電を開始しており、この他にも10kW〜50kW未満の太陽光発電所が確認できただけで20ヶ所ほどあり、その総出力は約2Mが完成しており、まだまだ増える勢いです。
「5月末、太陽光発電システムの専門家である人物と、数カ所のMクラスの、太陽光発電所の運転状況を確認したところ、午前10時の時点で冷却ファンと高調波と音を確認、パワーコンディショナーの寿命が短くなるのでは、と、私たちの共通した感想でした。
私たちの発電所も系統連系が終わり、最終システムチェクを終了次第、全力運転にと思っていたならば、購入したパワーコンディショナーのメーカーが、注文が多数あり、検査日の延期の申し出が。
最新型を導入したので、検査に時間がかかるのは覚悟していたが、 検査に日数が取られるので後回しになったか?
最新型を導入すると、いつものことながら、検査に日数を取られてしまう。
システムは、完成して発電しているのですが、系統(電力網)へ売電できない。
全国では、かなりの数の太陽光発電所の建設があるようですね。
私たちの小さな太陽光発電所の検査よりも大口を優先したか、PSCメーカーに、あとで遅れについて問いつめてみよう。(今月、末か)
一番心配しているのは、家主さんでした。二ヶ月以上待ちぼうけです。」
今回、私たちと同じような、考えを持った施設が同じくして、太陽光発電所を立ち上げました。それも、同じ製品で、1ヶ所は、1,500kW級、そして私たち500kW級、もう一つは50kW級、それぞれの思惑は同じ所にあり、遊休地もあれば屋根もあり、同じ設置条件ではないが、将来を見据えると、必要な設備としてそれぞれが同一敷地内に導入している。施設の有効利用と言う面では、この三者がこの地区を象徴している施設運営を実践している施設と言って良いでしょう。
情報によると、この地域では、6,600Vへの連系は、配線容量の都合で、難しくなるようです。昼間の消費が少なく、逆潮流が起きており、小さな変電所(20,000V)変電所の能力を超えてしまうようです。
この為に、太陽光発電所建設前の電力会社との事前協議と連系協議が必要になり、今後の増加はあまり期待できなくなるかも、電力会社との協議が大切になる訳です。
(66kV(66,000V)の変電所だと逆潮流できる)
この地域で、太陽光発電所を新たに創るには、事業規模が大きな大規模太陽光発電所(3M以上)で、系統連系は66kVへの特別高圧連系が必要になってきています。
太陽光発電ビジネスの先進地からの情報提供として、配電用変電所の能力では2メガワットクラスの太陽光発電所しか作ることが出来無いことを知る必要がある。
これから、一般住宅の太陽光発電設置が始まれば、大きな消費地がない限りは、配電用変電所管内では、一般住宅の太陽光発電設置部分まで取り込んでの、太陽光発電所を造るビジネスは難しくなる。
送電網の拡張がない限り、太陽光発電所ビジネスは、中間変電所(22,000V)、配電用変電所(6,600V)の範囲では、そこに存在する消費量と同等の太陽光発電所が建設可能かと思われるが、系統に異状をきたす恐れがあるときは、受電(売電)を電力会社は断ることができる。系統連系は出来ないことになるのである。
では、太陽光発電ビジネスは、どのように展開すれば良いのか?
消費規模の大きな系統に連携できる地点を探すことが第一条件になる訳ですが、そのような場所は、都市近郊を除き、今回の太陽光発電ビジネスで、すでに開発されていると思われます。しかし、都市近郊では、これからの場所もあると思われますが、採算ベースを考えた場合、ごく限られた消費地の近くに限定されてしまいます。
変電所の能力を知ることが、大きな太陽光発電所建設の第一歩ですかね。
では実際に太陽光発電ビジネスの採算ベースで建設費を算定すると、一次変電所に直接電力を送り込むことができる66,000Vの系統連系になります。
66,000Vでの連系は建設費用がかさみますが、安定した発電所経営が可能になるので、大規模太陽光発電所の適地の争奪が話題を呼びそうです。
こちらの、大規模メガソーラーを採算ベースで計算すると、5メガワット以上の太陽光発電所でないと採算ベースが見えてきません。これからは、大規模投資を行える事業体の発電ビジネスへと転換期を迎えつつある、ことになります。
日照条件の良い、太陽光発電先進地ならでわの、現状報告です。
2013.05.28
浅川太陽光発電所
所長 浅川 初男
この原稿は、実際の太陽光発電所建設に携わり、現場で遭遇した問題等もあり、一部偏った、表現も見受けられるかもしれませんが、皆さんの参考になればとキーを叩きました。
いつも通りの、誤字・脱字・乱文は。情報と引き換えに、参考にしていただければと思います。
【追伸】
500kW級 太陽光発電所始動経過と驚き報告
地域中小事業者基盤応援・(浅川太陽光発電所)2013/09/09
500kW級を完成させ、夏を乗り切ると、思わぬ結果に驚きました。
今年は、天候に恵まれ、私どもの地域でも過去記録のない猛暑
最高温度が36度を示し、設置場所のショッピングセンターも猛暑の影響を受けただろうと思っていたならば、思わぬ報告がショッピングセンターの社長からありました。
当初の発電予想よりも、ほぼフラット設置なのに、発電量が予想をはるかに超える発電実績を示し、夏季シミュレーションの1.2倍の発電量を示しました。
また、「今年は、冷房が良く効き、猛暑の中でもショッピングセンターの温度が28度に保つことが出来た」との連絡がありました。
当初、太陽電池の設置効果としては、室内温度の上昇を防ぐ効果があります。
と導入時に発電以外の効果として説明していましたが、驚きの冷却効果です。
昨年の夏は、ショッピングセンターの冷房を最大にしても、室内温度が30度を超えて、お客様などからの苦情もあり、太陽光発電設置の後は、冷房設備の入れ替えを考えていましたが、昨年以上の猛暑なのに、冷房設備に余裕があり、室温設定を気にせず、電力使用量も抑えることができました。
太陽光発電設備を導入して、こんなに凄い 冷却効果が有るとは思いませんでした。 と社長が語ってくれました。
この話を聞き、私の予想よりも2倍以上の冷却効果に驚くとともに、化合物太陽電池の性質を理解し、設置環境に合わせた太陽電池の選定が最大の効果を生んだことに、私自身改めて、確信を持つことができました。
今回、沢山の太陽光発電所建設に携わり、それぞれの設置条件に合った、太陽電池の設定を行えば、思わぬ設置効果が現れ、太陽光発電の実力を確信することができました。 つづいては、長年の・・・因縁・・・未来です。
私が太陽光発電所の設置を強く望む場所に『農地』が有ります。
私の長年の研究課題、農地での太陽光発電利用研究が、現実のものとして
私の地元である、北杜市内で成果を上げつつ有ります。
その一つがこちらです。
農地を取り囲む太陽電池群
農地として使用できない急傾斜な法面を利用した太陽光発電所。
傾斜地で平らな農地を確保すると、大きな法面が造られる。
(真ん中の白く見えている部分は、白マルチでレタスの苗が植えてあります)
それら法面を利用した太陽光発電所。農地の高度有効利用が出現した場所です。
私の20年にわたる実証成果を形にしたかっこうです。
手前の太陽電池設置は、私の監修のもと、設置。
中央は、かなり前に農業団地の給水施設の設備とつて完成。
その隣に、500kW級の太陽光発電設備が現在建設中。
(農業団地誘致企業の電力供給用と思われる)
優良農地の周りを使用した、太陽光発電による農地等の有効利用、使用されていなかった法面や土手を使い、農地の付加価値を上げることができるのが、太陽光発電+農業なのです。
参考資料としては
23農辰第2508 平成24年3月28日 都道府県知事宛
24農振第2657号 平成25年3月31日(農林水産省)農村振興局長
でわまた。