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八ヶ岳南麓における地球温暖化現象2013


浅川太陽光発電所 

皆様は、「八ヶ岳ブルー」と言う、言葉をご存知でしょうか?
八ヶ岳周辺の標高が700mくらいから、囁かられる言葉です。
近年、この言葉が、環境と言う観点から使われています。


私的には、眺めると吸い込まれる感覚の「紺碧の空、又は、瑠璃色の空」です。


実際の八ヶ岳の空は、秋から冬に最も葵色に染まるのです。
これには、空気がきれいであること、温度が低いこと、大気中に塵が無いこと等が求められ、大地が白い雪に覆われていることが必要条件のようです。
この時期以外にもまれに、雨上がりや、台風一過時に出合うこともあります。


何故このような説明続くのかと申しますと、八ヶ岳南麓では大気の変動幅が
不連続で、青空が白いのです。
都会からこられた方は「綺麗な青空ね」と仰っていただくのですが
私的には、今ひとつ、見ていただきたい青空がそこにはないのです。
ピンぼけなのですが、この色を見たいのです。



写真を、ご説明すると、左上方〜右下方への色の変化があるのですが
眩しいくらいの、青色なのです。
それが、近年白いのです。 雲海の写真でも近年空が白いのです。








春先の同じ現象を、雪無しと、雪あり、比較です。
ともに、甲府盆地が雲海の下に隠れ、写真撮影した1000m地点より甲府盆地の温度が低い場合に現れ、甲府盆地の温度の上昇により、毛嵐のように、こちらに向かい消えてしまうのですが


時として、雲海の境界面が近いと、押し寄せる霧が時速30km〜50kmで近づいてくるので、期待と不安を感じながら楽しんで見ている、自分に一気に向かってこられると、自然の壮大さに気付かされ、一瞬 恐怖に近い感じを受けるのです。



この霧に飲み込まれると、一気に温度が下がるので、そんな不安になるのかもしれません。
そのあと、暖かい空気に包まれ、太陽が見えた時には、そんな不安も一気に消え去り、暖かな春の光を浴びると、春が確実に過ぎて行くのを実感致します。
春の空の色、近年は鉛色の雲が度々出現してこのような、壮大な気象現象も昨年は楽しむことができず、今年も、期待はできそうになく、冬から春への交代が足早に進み、驚かされることばかりです。


それとあと一つ
八ヶ岳南麓の残雪の少なさと、雪解けのスピードの速さに驚かされています。
例年、八ヶ岳の12月と1月の写真を撮って比べているのですが最も雪が少なかったのは2011年の12月





2012年の年末は、写真が撮れなかったので2013年1月の写真



この写真から10日後に大規模な降雪がありました。
10年くらい前までは、初雪はクリスマス前後であったのが、近年は1月14日頃降るのがここ最近多くなっていて、八ヶ岳南麓の綺麗な雪景色を見るのであれば、1月中旬過ぎが良いのかも。
少し八ヶ岳に近寄った写真では、残雪の編笠山に文字が浮かび上がります。



写真左側の山腹にカタカナの キ と ク が見えますか?
子どもの頃は、グ ン キ ではなく キ ン グ と読むと
教えてもらったような記憶が?
現在だと ク キ でスよね!



こちらの写真の方が、分かりやすいかも、積雪量で見える文字も変わるようです。今年の驚きは、例年にもなく降雪が少なく、同じ時期に行ったイベントでも、降雪がなく、昨年もイベントに参加していただいたお客様から
今年は、どうしたのと訪ねられました。







昨年、2012年のイベント、雪の雪原での追いかけっこ。




雪のある場所を探しての今年、2013年のイベント。
そんな状況でしたので、このあと降雪は無いのかと安心していたならばドサッと降り、機械の点検に行くのに60㎝の雪をかき分け点検に




これが一週間後には綺麗に無くなり、土が見える状況に今年の特徴は、短期で雪解けが進んだことです。
3月に入って一週間で標高1000m付近の残雪が融けて無くなりましたが2月後半の降雪は、思わぬお土産を森林にもたらすことになりました。




森では、シカによる食害が大発生


八ヶ岳南麓の森ではいたるところに食害が見受けられます。


こちらは、雪解けが早く進み
雪ノ下にあったササや新芽が
大雪に覆われ
シカが空腹に耐えられず
木々の幹をかじった
証拠です。
八ヶ岳南麓でも、温暖化により
越冬がしやすくなり、大量のシカが住み着き、環境破壊を起こしています。
この環境破壊には、一部の住民も越冬するシカに餌を与えるなどして協力しており、住民になれたシカが、交通事故を発生させる原因になっております。


農作業が始まれば田畑を荒らす被害が発生し、我が家でも田圃をネットで囲み、シカやイノシシの侵入を防ぐ努力をしていますが、ネットを破り侵入する動物には、電柵で対応していますが
今年は、電気柵さえも踏み越えて、畑に侵入しており、更なる対応を求められています。
八ヶ岳南麓の地球温暖化現象が生態系にまで影響をし始めています。
特に、注意が必要なのは、八ヶ岳南麓では冬期の温度が今年は、マイナス15度付近まで下がりましたので、野生動物に寄生するヒルが、森の中に散らばることは無かったようですが、積雪の無い森には、野生のシカが宿主になるヒルが
かなり増えているようです。また、近頃はダニによる事故が報告されるようになってきています。これらは、四季のハッキリしている日本では、童謡等にありますように「つつがなしや」(災い)と ふるさと などに歌い継がれていますが、これから、災いを無くすためにも、春になり森の中に入る場合は、ダニやヒルの侵入を防ぐ服装をすることが求められように八ヶ岳南麓でも温暖化の進捗いかんでは、必要になると思われます。


先般、私たちの会議の雑談の中で、自然の逆襲が始まったのではないのかと言う方かおられました。地球誕生から46億年余りその中で、作り上げられた生態系をほんの 約2,500万年余り前に発生した人類が、ここ数百年で人類は地球環境を劇的に変化させています。
特に、植物体系の人工造林等により、今まで眠っていた病原菌等が自然界のコントロールが失われた時には、人類に向かって地球自身が淘汰を行うのかもしれません。
突如として、地球上から消し去られた恐竜たちのように。
突如ではなかった、約2億5000万年が恐竜時間でした。
人類の登場は、恐竜と比較すると、ほんの一瞬でしたね。
とそんなことを考えさせる八ヶ岳南麓の地球温暖化現象の進捗状況です。

2013.03末日 浅川太陽光発電所
所長 浅川 初男



注意
地球時間等の表記には、あまり正確性が無いのでご注意ください。